所沢には『ふるさと所沢』の昔の姿を市民の皆さんに伝えていく埋蔵文化財調査センターという施設があります。
現在所沢市内には166箇所の埋蔵文化財包蔵地(遺跡)が確認されており 埋蔵文化財調査センターでは、発掘調査で出土した様々なモノ(土器・石器など)を時代順にわかりやすく展示しています。
展示品には、原始から近世に至るまでの様々な時代の人たちが実際に使った生活用具があります。例えば、縄文土器は、粘土をこねて輪っか状にしたものを積み上げて形をつくり、表面に縄を転がしたり、粘土を張り付けたり、ヘラなどで突いたり引いたりした文様をつけて鮮やかな装飾が施されています。約5000年前からデザインに拘り土器に施されていたなんて、すごいですよね。
また、センターでは国の天然記念物に指定されているミヤコタナゴを人工的に増やして保護し、多くの方に見て頂けるように飼育展示もしています。
ミヤコタナゴは 昭和49年(1974)6月25日「国の天然記念物」に指定され、『環境省』のレッドリストでは「絶滅危惧IA類」になっており「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が高い」とされ、許可のない捕獲採集や飼育、売買は禁じられているそうです。
かっては関東地方の水田を流れる用水路など多く生息していましたが、日本の高度成長期、昭和30年代後半から田んぼが減り、用水路がコンクリート化され、住宅地が増えて水質悪化が進んだことなどで、二枚貝が生息できなくなったことでミヤコタナゴが減り、昭和49年(1974)「国の天然記念物」に指定されました。
大昔、所沢に住んでいた人々の生活を身近に感じたり、天然記念物のミヤコタナゴを観察したりして、『ふるさと所沢』を再発見してみませんか?